12.26
台湾の観光客に慕われる石垣島の土地公廟
石垣島福徳宮には「土地公」が祀られています。土地公とは、台湾で広く信仰を集める土地神のことです。石垣島福徳宮は建立から6年目に入り、台湾でもその存在が知られるようになってきているようです。
紙のお金を寄付
私がそのように感じたのは、供えて燃やす紙のお金や、儀式を行う際に用いる祝いの飾り付け、さらには神像に着せる衣装が、台湾から寄付されているという話を聞いたからです。さすがは土地公です。台湾で広く信仰を集めるポピュラーな神様だけあって、石垣島を訪れた台湾人が参拝に訪れることも珍しくなくなってきました。こうした機会を通じて石垣島在住の台湾系住民と知り合い、人によっては、神様を拝むときに必要となる必須アイテムを寄付するようになっているというのです。
台湾では漢族の人たちを中心として、人々の間に道教の神が定着しています。土地公など神々を祀る廟は各地に建立されており、訪れる人が絶えません。このような「近しさ」の感覚が、石垣島福徳宮にも波及しているようです。
神様の衣装を新調
石垣島福徳宮では、2020年10月に初めて神事が行われました。現在は、琉球華僑総会八重山分会の土地公が安置されているほか、自宅で拝んでいた土地公と関帝、媽祖(航海安全の神)を石垣島福徳宮に寄託した人がいるため、計4体の神像が安置されています。2025年12月16日には、寄託から3周年の儀式が行われました。これに合わせて、神像の新しい衣装が寄付され、4体すべての衣替えが行われました。
この儀式の会場で話を聞いてみたところ、衣装を用意した台湾人に費用を支払いたいと伝えたそうです。すると、返ってきた言葉は次のようなものでした。
「気を遣わなくていい。寄付するから」
こうした言葉の背景には「お参りして、いいこと(ご利益)があると、次には、線香いっぱい用意してお礼をしにくる」というパターンがあるということでした。

ろうそく、線香も
会場では
「線香とか、ろうそく。(石垣島に)来るたんびに、贈るんですよ」「でかい箱で、二、三箱も。結構みんな持ってくる」
と話す人もいました。
台湾人は、クルーズ船で石垣島を訪れ、その際に石垣島福徳宮を訪れるということも少なくありません。ただ、冬場は石垣島に寄港する回数が減ります。このため、石垣島に住む台湾出身者としては、台湾から必要なものの取り寄せをお願いする機会が少なくなることになります。限られた機会を有効に活用しようと、石垣島の台湾出身者同士で連絡を取り合い、必要なものがないか確かめ合うこともあるそうです。


